①安心・安全で楽しい食事提供に努めている
食支援プロジェクトを立ち上げ嚥下機能が低下した利用者が安心して食事ができるように支援している。個々の利用者の栄養ケアマネジメントを実施し、3か月ごとに栄養スクリーニングを実施し本人に合った食事が提供できていることを確認している。本人状況の変化に応じて医療相談を行い、必要があれば摂食嚥下機能の評価を受けている。毎日管理栄養士、看護師が連携し巡回し利用者に合った食事形態(ソフト食、軟菜食、一口大など)を確認している。「安全な食事介助」マニュアルを作成し勉強会を開催し職員に周知し適切な食事介助に努めている。また、毎月誕生日食のアンケートをとり利用者の希望を食事に反映し、コロナ禍で自粛している面もあるが季節に応じた食事会や夏の流しソーメン、冬の鍋物など豊かな食事を利用者が楽しんでいる。
②高齢化・重度化が進む利用者の日中活動を支援している。
利用者の高齢化が進み3人に1人は70歳を超えている。日中活動参加への意欲低下が見られる利用者が増え、ADLの低下による介護支援も増えている。排泄や入浴の支援に多くの時間と人員を必要とする状況の中で、生活の中の楽しみや体力維持につながるような支援を考え、毎朝15分間の体操の時間を設けた。サザエさん体操やきよしのズンドコ節など工夫し、短い時間でも朝の体操を毎日行うことで利用者の一日の生活のリズム作りにつながっている。また、利用者の居住しているフロアごとに訪問音楽会を開催し、利用者と職員が一緒に歌い楽しい時間を過ごしている。短い時間でも利用者が声を出すことで自分自身を表現し表情が明るくなっている。大きな声で歌い口を動かすことでスムーズな嚥下機能の維持につながっているようである。
③職員の人権擁護意識の強化に取り組んでいる。
「職員は、『障害を持つ個人が尊厳を持って、その人らしい自立した生活を送れるように支える』責務があること」を職員倫理綱領、職員行動規範の冒頭に明記し利用者の人権擁護に取り組んでいる。年2回人権チェックリストを用いて全職員が自身の人権擁護の取り組みの自己点検を実施している。職員行動規範等を明記したクレドを職員一人ひとりが常時携帯し、日常的に人権擁護について自身の行動を振り返り注意を喚起している。また、人権委員会が2か月毎に人権標語を作成し施設内各所に掲示し職員の人権意識の強化を図っている。