◇特長や今後期待される点
〇利用者の障害特性に配慮した就労支援である
利用者は社会経験や成功体験の少ないこともあり、他者とのコミュニケーションや関係づくりに自信が持てずに消極的な方が多い。職員は、利用者が自立して地域の中で生活できるように、利用者の生活面、作業面、精神面に配慮した支援に努めている。利用者ができないことができるようになるための方法を模索し、出来ないと決めつけずにできる方法を常に考えて支援している。マニュアル「利用者への対応に関する指針」を策定し、利用者の人権と個人の尊厳を最大限尊重した適切な対応を心掛けることを明記し全職員が共有している。仕事をする上での注意力の低下や感情の起伏等の障害特性に配慮し、特に精神面で安心できるように支援している。
〇個別支援計画の実践に向けたサービス支援の強化を図っている
毎日の夕礼で個々の利用者の「個人記録」を作成し、個別支援計画の目的に沿った支援が実践できているかを振り返っている。毎月、利用者との振り返り面談の前に職員間で、支援方針会議で利用者の現状の把握や支援の方向性などを整理している。それをもとに、利用者と振り返り面談を行い、1か月間の取り組み状況を振り返り、個別支援計画の支援目標を達成するために1か月で取り組む目標を設定している。毎月の振り返り面談をもとに、利用者の状況の変化を把握し、3か月ごとの個別支援計画の見直しに反映している。 また、年1回定期的に「事業所自主点検」を行い、アセスメントや個別支援計画策定のプロセスごとの実践の状況を評価している。評価結果を法人の経営会議に報告し、課題を明確にし個別支援計画に沿った支援の強化を図っている。
〇地域連携を図ることで利用者が地域で安心して生活できるための就労支援を実現している。
受注作業等の就労訓練プログラム、ビジネスマナー等の就職準備プログラム、社会参加を目的とした地域交流プログラム等多彩なプログラムを実施している。職種ごとに利用者自身の希望や得意なことを生かしてチームを編成し、利用者が意欲的に作業に取り組めるようにしている。特に施設外就労の地域企業への実習プログラムに力を入れている。施設外就労の状況に応じて個別支援計画の見直しを行い、利用者の思いに沿った目標の達成を支援している。事業所は市の自立支援協議会の事務局を務め地域連携の中核を担う存在として活動している。地域連携ネットワーク体制を構築する中で、就労支援に対する地域ニーズの把握に努めている。
〇ヒヤリハットの活用の工夫が期待される
「事故発生時処理マニュアル」を作成し、ヒヤリハットの提出を明記しているが、提出件数は0件である。ヒヤリハットの仕組への職員の意識の強化に向けた対策が望まれる。
〇職員の負担感への配慮が期待される
多様な支援プログラムのため職員の一人あたりの作業の負担感にばらつきがあり、特に施設外就労支援の一人あたりの負担感が大きいようである。加えて毎日の振り返りと個別記録の作成が残業につながっているケースがある。職員の負担感への配慮が期待される。