川崎市三田福祉ホームの第三者評価の結果

川崎市三田福祉ホームの第三者評価の結果
 
評価実施年月 平成30年7月~平成31年3月
公表年月 平成31年 3月
対象サービス 知的障害者福祉ホーム
法人名 社会福祉法人ともかわさき
対象事業所 川崎市三田福祉ホーム
所在地 川崎市
 

総合評価 (優れている点、独自に取り組んでいる点、改善すべき事項等)

総合評価 (優れている点、独自に取り組んでいる点、改善すべき事項等)
 
<施設の概要>
事業所は、小田急線生田駅から徒歩10分の大変閑静な住宅街にある。昭和63年に川崎市が設立した定員10名の福祉ホームで、知的障害者などに日常生活に必要な便宜を供与する施設である。平成18年4月に、「社会福祉法人ともかわさき」が指定管理者となり現在に至っている。平成30年11月現在の利用者は40歳代の男性3人、女性1人で、平均入居期間は16年5ヶ月である。日中3人は一般就労で1人が福祉作業所に通っている。2階建てのホームで、1階は男性居室とキッチン、事務室があり、2階は女性居室と管理人の部屋である。管理人は男女一人ずつ2日おきに交代し通いで勤務している。
 
<優れている点>
  • 福祉ホーム事業廃止に伴う利用者の不安感の軽減に努めている。
    平成29年4月に川崎市の方針として、平成32年度に福祉ホーム事業廃止の方針が示された。その後平成30年4月に5年間延長され37年度廃止が予定されている。平成29年4月に明示されたことを受け、同年7月に法人として三田福祉ホーム全体説明会を実施し、利用者にその旨を説明している。また、平成30年5月に対象者に三田福祉ホームから書面で通知している。ホームとしては利用者に不安感を与えないように配慮し、希望者に対し他のグループホームの体験入所等転居先の選定を進めている。第三者評価の利用者ヒアリングでも、グループホームの体験利用を行うことにより利用者の不安軽減に努めている状況がうかがえる。
  • 利用者の苦情対応の仕組みが整備されている。
    川崎市障害福祉施設等苦情解決支援事業(第三者委員会)の制度を活用している。ホーム内に相談窓口の連絡先を明示したポスターを掲示し利用者に周知している。定期的に第三者委員会の委員がホームを訪問し、利用者に面談し相談に応じている。また、障害者相談支援センターの職員が利用者と面談し、利用者が不都合を感じていることがないかを確認している。ホーム職員は利用者の成年後見人等と定期的に面談し、ホームに対する利用者の不満や苦情の把握に努めている。
  • 職員は生活リハビリを通して利用者の自立支援に努めている。
    職員は、利用者が社会生活を営む上で必要な生活習慣や対人関係に視点を置いて、利用者の生活リハビリを通して自立支援に努めている。個別支援計画に利用者の得意とすることを伸ばすように目標設定をしている。利用者にできることは利用者の決定に任せ、出来るだけ干渉しないようにしている。社会資源の相談支援センター、就労支援センターと連携し、利用者の転居先や就労先選定の利用者の意思決定を支援している。職員は、利用者の人間関係のストレスや悩みの相談に随時対応し、利用者の話を尊重し利用者が自分の意思で決定するように支援している。
 

評価領域ごとの特記事項

評価領域ごとの特記事項
 
人権の尊重
  • 業務マニュアルに「利用者一人ひとりの人権を尊重し、利用者主体の上質なサービスを提供します」等の法人の理念を明記し全職員に配付している。また、呼称はさんづけで呼ぶこと、利用者を理解しようとして接すること、職員の思いを押しつけないことなどを業務マニュアルに明記し職員に周知している。
  • 職員は利用者の部屋に勝手に立ち入ることはない。利用者面談は、各フロアーにあるプライバシーの守れる個室で行うように配慮している。
  • 地域相談支援センター、就労支援センターと連携し、ホーム移転のための体験入所や就労に関する利用者の相談に応じている。また、4人の利用者中3人は成年後見制度を利用している。
 
意向の尊重と自立生活への支援に向けたサービス提供
  • 個別支援計画の見直しに合わせアセスメントを実施し支援ニーズを把握している。個別支援計画に長期・短期目標を明記し、9月にモニタリングを実施し、短期目標に沿って達成状況を評価しモニタリング(中間評価表)に記録し、年度末には長期・短期目標の達成状況を評価し、達成した内容を明記している。
  • 管理人は個別支援計画の目標に沿った利用者支援に努め、支援の内容をホーム日誌に記録している。アセスメント、モニタリング及びホーム日誌の記述を活用し個別支援計画の見直しに反映している。
  • 月に一度茶話会を実施し利用者の意見や要望の把握に努めている。食事の好みやクリスマス等のホームの行事の事等、利用者が日ごろ気にしていることをみんなで話し合うようにしている。
 
サービスマネジメントシステムの確立
  • 金銭管理は4人の利用者うち2人は自己管理である。他の2人はホームで預り金を管理し、必要な額を日々、または1週間単位で本人に渡している。金銭出納帳を作成し毎月管理者が収支管理を行い、法人本部に報告している
  • 川崎市障害福祉施設等苦情解決支援事業(第三者委員会)の制度を活用している。ホーム内に相談窓口の連絡先を明示したポスターを掲示し利用者に周知している。定期的に第三者委員会の委員がホームを訪問し、利用者に面談し相談に応じている。
  • 火災や地震の災害を想定した総合訓練を年2回消防署の協力を得て実施している。夜間の災害を想定し緊急通報や消火器の取り扱い等を確認している。また、主治医や薬等利用者ごとに緊急持出ファイルを整備し、緊急時に備えている。災害時の食料や飲料水等は3日分を備蓄している。
 
地域との交流・連携
  • 地域の自治会に加入しており、回覧板で回ってきた配付物は一人ひとりに配布している。市政便りは、全員に配布している。毎年、地域の神社のお祭りの屋台作りの力仕事の手伝いに参加している利用者もいる。また、他法人が主催する「みんなの会」という障害当事者の会に参加している利用者がいる。
  • 多摩区役所保護課や百合ヶ丘障害者センター、川崎市更生相談所等様々な機関の職員と連携して利用者の生活をどのように組み立てて行くのかについて相談している。
 
運営上の透明性の確保と継続性
  • 利用者が納得して入居できるように心がけている。利用者の入居に際して、重要事項説明書、契約書を説明し利用者・家族の同意のサインをもらっている。また、契約時に「個人情報伝達に関する同意書」にサインをもらっている。
  • 平成29年4月に川崎市の方針として、平成32年度に福祉ホーム事業廃止の方針が示された。その後平成30年4月に5年間延長され37年度廃止が予定されている。平成29年7月に運営法人として三田福祉ホーム全体説明会を実施し、利用者にその旨を説明している。また、平成30年5月に対象者に三田福祉ホームから書面で通知している。ホームとしては利用者に不安感を与えないように配慮し、希望者に対し他のグループホームの体験入所等を進め転居先の選定を進めている。
  • 「利用者が安心して利用できる事業を目指します」「利用者一人ひとりの人権を尊重し、利用者主体の上質なサービスを提供します」「利用者の希望に沿った自立支援を実現できるよう、適切に支援できる職員の育成に努めます」を法人の理念に掲げ、ホームページに開示し職員に周知している。管理者は新人研修で理念を説明し、職員会議で理念実践の職員意識の強化を図っている。
 
職員の資質向上の促進
  • 法人全体の研修計画を作成している。6段階(入職後1年目、2年目、3~5年目、中堅、サービス管理責任者、主査・主任)の階層別に受講研修を区分し受講対象の職員を選定している。職員は経験に応じて法人の内部研修に参加し、2ヶ月に1回の職員会議で伝達研修を行なうなど、提供するサービス向上のスキルアップを図っている。
  • 2ヶ月に1回全職員と法人の研修担当委員が出席する職員会議を行い、マニュアルどおりに業務が遂行出来ているのかを確認し合い、日々の業務に関する疑問点等について話し合うなどしている。
 
日常生活支援
  • 年1回、健康診断を実施している。血液検査、検尿・検便検査、生活習慣病検査等を実施し、診断の結果や本人の訴えにより通院同行を行っている。医師の指示内容を日誌に書きとめ、職員間の情報共有を図っている。服薬は利用者の自己管理が基本である。服薬支援が必要な利用者が2人いて、薬カレンダーを作成し飲み忘れが無いように支援している。
  • 平日の自由時間は自室でテレビを見たり、リビングで他の利用者と話をして過ごしている。休日は、思い思いに外出をしたり、部屋でテレビゲームを楽しんだりしている。スポーツセンターに通っている利用者もいる。自由時間は、職員はできるだけ干渉しないように心がけている。
  • 食事は配食業者のメニューに従いレトルト食品で納品される。月一回利用者のリクエストをメニューに取り入れている。夕食は利用者が日中作業から帰宅後管理人が温める。休日は、朝・夕は配食であるが、昼食は利用者みんなが協力し、ラーメンや焼きそばをつくり食事を楽しんでいる。
  • 入浴は毎日でも可能である。利用者同士時間を調整し好きな時間に入浴している。管理人がお湯をはり、最後に入浴した利用者が水を流し浴槽を清掃している。リビング、キッチンは床暖房で冬は快適である。娯楽室、トイレ、廊下、洗濯室等共用空間は利用者が掃除当番を決めて清掃している。
 

評価結果詳細

評価結果詳細
 
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